肺癌におけるEGFR遺伝子変異の有無はその患者の予後を左右する因子の一つであり、このCobas法は肺癌患者から採取された生検検体や血漿からEGFR遺伝子変異の有無を検出する方法です。可能なかぎり、血漿より組織での検査が推奨されています。
さらに実際の臨床の場では様々な理由から小さい検体を用いて調べることも多くあります。この論文では検査を行う検体の『がん細胞の含有率が10%を下回ると、EGFR遺伝子変異があったとしてもnegativeに出てしまう確率が50%を超える』という論文です。正確な判断のためにはやはりある程度のがん細胞が必要です。
この研究に弊社が微力ながらお手伝いさせていただきました。Cobas法が確立されてから、これまでに報告がない検証ですので、今後、患者さんの検体を検査する際にお役に立てていただければと思います。
弊社は研究医、研究者の依頼を可能な限り忠実に薄切や染色し、必要な場合には参考論文を読み、病理医と相談しながら研究を進めることも可能です。是非、ご相談ください。